久留米大学研究者紹介
片岡 靖子の教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
年月日 概要
2004/~ 「社会福祉援助技術演習Ⅰ、Ⅱ」 本授業は、社会福祉援助技術総論と各論の理論講義をベースとした上、社会福祉援助技術実習へと結ぶ重要な授業である。そのため、より実践に近い形式で授業展開を試み、多様な理論を現場に応用できるよう工夫をしている。 〇平成16年年度は、「社会資源開発の視点の獲得と方法論の構築」を目的に、授業開発と展開を実施した。具体的には以下の教授法を展開した。 テーマ:多問題家族の事例検討 授業の展開に当たって、以下の準備を必要する。 ①7~8名程度のグルーピングを実施。 ②KJ法を活用するため、ポストイット(3色)の活用 ③模造紙をグループ数用意(2枚×グループ数) ④マジック人数分 1時間目―事例の紹介とアセスメント項目の抽出  グループ内でアセスメント項目を抽出(模造紙活用) 2時間目―アセスメントに応じた内容の説明 3時間目―プランの作成(模造紙活用、ポストイットの活用) 4時間目―グループによるプレゼンテーションの実施 以上の経過の中で、アセスメント能力の向上、特に3時間目の3色のポストイットの活用については、黄色をフォーマルな社会資源、水色をインフォーマルな社会資源、ピンク色を資源開発と位置づけ、学生の自由な発想を促すことができた。また、授業の理解度、効果については、「エンパワメント自己評価表」を開発し、授業の前後で比較し、評価を実施した。その結果、すべての項目でエンパワメントが向上していた。特に、能動的な学習行動の項目についての効果が高かった。 〇平成17年度においては、デス・エデュケーション授業の開発を実施した。本授業の目的は、学生の死生観へのアプローチ、終末期にあるクライエントへソーシャルワーカーとしての援助のあり方について示唆していく目的で実施した。方法については以下のとおりである。 テーマ:終末期ケアにおけるソーシャルワーカーの役割 授業の展開に当たって、以下の準備を必要とする。 ①7~8名程度のグルーピング。 ②模造紙をグループ数用意。 ③マジック人数分 ④封筒人数分 ⑤カード4色を人数分×4枚 ⑤リラクゼーションのための音楽(CD) ⑥アンケート用紙人数分 1時間目―乳がんのターミナルの事例紹介  フリーディスカッションとアセスメントの実施 2時間目―1時間目の事例をもとに、ケアプランの作成 3時間目―「死の体験旅行」による疑似体験授業 4時間目―振り返り  フリーディスカッションと、ソーシャルワーカーの役割について討議。  この授業に対する学生の反応は高く、授業後のアンケートにおいては、「生を全とうしようとする意思」がt検定により高くなっていることが示され、「対人関係の不全感/低い自尊心」についても向上が見られた。学生の自由記載について概観すると、ソーシャルワーカーの対象の多様性、エンパワメント、アドボケイドの重要性、職種間連携の重要性、社会資源の活用と開発の重要性、デス・エデュケーションの重要性などについての気づきがみられた。 平成16年度、17年度においては、社会福祉援助技術演習授業の開発とその効果測定の尺度開発を試みた。
2015/2/20 一般社団法人社会福祉士養成校協会九州ブロック大会にて、「相談援助演習のための教育ガイドラインとその活用」をテーマにシンポジストとして発表。 相談援助実習事前/事後指導のプログラム開発とその成果について報告した。 内容としては、ポートフォリオの作成により、学生、教員、実習指導者の3者による事前学習の共有、実習プログラムへの参考資料とするとともに、医学部教員を参考に、知識テスト、実技テストを事前指導として導入した。

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